世界経済と市場の今後は
現在、世界がもっとも注目していることといえば、欧州が今後、どのような動きを見せるかだと思います。ギリシャの総選挙では与党が敗北を喫し、再選挙が確実とされる中、フランスでは緊縮財政を推し進めてきた大統領が、国民からノンを突き付けられ、落選しています。また、EUの先頭に立って緊縮財政を勧めてきたドイツでも、州の選挙で与党が大敗するなど、まさにEUのすべての国で、緊縮財政路線への反発が強まってきています。市場は、このようなヨーロッパでの先行きの見通せない現状について、今のところ、じっと様子を見ている状況にあると言えそうです。今後の動きの影響は、ヨーロッパのみならず、日本やアメリカ、そして中国をはじめ、全世界に及ぶだけに、みな、かたずをのんで見守っているといったところです。緊縮財政は、社会福祉や年金を抑え、徴収する税金を増やす方法であるため、国民の財布はもちろん、心も冷えさせることは間違いありません。けれど、では経済発展を促しながら、財政の健全化を図ろうとしても、今や打つ手がないというのが実情なのではと思います。どこの国も、経済発展ができれば所得が増え、それに伴って税収も増え、借金の額も減っていくという理想的な構図になるのでしょうが、その方法がないからこそ、緊縮財政になってしまったのだと思います。EU諸国の国民は、緊縮財政にノーを突き付けたあと、どのような方向性を選ぶのか、そして政治だけでなく、国民一人一人に何ができるのかを、考えるときに来ているのかもしれません。